銹絵寒山拾得図茶碗 (さびえかんざんじゅっとくずちゃわん)
野々村仁清造 江戸時代
高7.5 口径12.8 鹿苑寺蔵
陶工野々村仁清は、本名を清右衛門といい、丹波の桑田郡野々村に生まれ、のち京都に出て焼物陶工として修業を重ね、京焼に新生面を開拓した人物である。彼の創めた色絵陶器は、当時の上流社会の好みに合い、純然たる日本趣味による意匠によって人気を博した。 この寒山拾得の茶碗は、仁清が唐物写し(朝鮮焼の模造)の時代を過ぎ、色絵物へと移行する中間あたりになる作品であろう。