法花蓮華文水指 (ほうかれんげもんみずさし)

明時代 高9.8 口径18.3 底径11.5 鹿苑寺蔵

 

法花は、中国風にホアホアと呼ばれている。明時代に焼かれた三彩陶の一種で、文様の輪郭を白堆線で形をとり、これを法、すなわち境界として青、紫、黄などの釉を掛け分けたものをいう。元代から始まったが、明代に入って盛んに生産され、山西省蒲州の一帯でつくられたものが最も美しく、藍は深い宝石のように、紫は紫水晶の如く、黄は琥珀のようだと評されて声価が高い。しかしその美しさもさることながら、これを水指ととり上げた茶人の英断も立派といえよう。